スマホの戦略シミュレーションRPGは数あれど、「カバー(遮蔽物)を取る」ことがここまで意味を持つタイトルは貴重です。
2024年12月に日本上陸した「ドールズフロントライン2:エクシリウム」は、ポストアポカリプスの世界で戦術人形たちを指揮するターン制戦略RPG。
App Storeの評価は26,000件超でおよそ4.6と、この手の硬派なジャンルとしては異例の高さを維持しています。
物語の舞台は、あの「ドールズフロントライン」から10年後の世界。
指揮官であるあなたはかつての組織グリフィンを離れ、賞金稼ぎとして旅をしています。
一見平凡な輸送任務から幕を開ける物語は、次第に大きな謎へと繋がっていく。
今回は公式画像5枚と一緒に、前作未プレイの目線も交えつつ、この骨太な戦略RPGを正直にレビューします。

あおの結論:スマホ戦術SRPGの現時点最高峰クラス
あおスコア
8 / 10
結論から言うと、腰を据えて遊ぶ戦略ゲームを探しているなら、現状のスマホで最有力候補の一つです。
地形とカバーを使うターン制バトルは本格派で、3Dキャラモデルの出来はジャンルを問わずトップクラス。
一方で、1戦にかかる時間と頭のカロリーはそれなりに要求されるので、「片手間の暇つぶし」を探している人には向きません。
手軽さの星3つはそういう意味です。
🎯 カバーと地形が勝敗を決めるターン制バトル
バトルはグリッド状のマップで自軍ユニットを1体ずつ動かしていくターン制です。
本作の肝は遮蔽物の概念で、カバーの裏に人形を配置すれば被弾が大きく減り、逆に敵の側面や背後を取れば遮蔽を無視した攻撃が通ります。
つまり、どこに立つかが火力と同じくらい重要。
撃ち合う前の位置取りで勝負の大半が決まるという、戦術ゲームの一番気持ちいい部分が、スマホの画面でちゃんと再現されているんです。
さらに属性相性や武器種、キャラ固有のスキル連携が絡み、高難度ステージでは1手のミスが敗北に直結します。
この緊張感は完全オート系では絶対に味わえないもの。
逆に通常ステージには倍速やオートも用意されているので、日常の周回と本気の攻略で頭の使い方を切り替えられます。

🤖 戦術人形たちの3Dモデルが本当にすごい
キャラクターの3Dモデルは、スマホゲームの水準を明確に一段超えています。
戦闘中のモーションや被弾時のリアクション、勝利ポーズの一つひとつまで作り込まれていて、カメラでズームしても粗が見えない。
ホーム画面での何気ない仕草や表情の変化も丁寧に入っていて、キャラゲーとしての満足度と戦略ゲームとしての満足度を両取りしにくるのが、本作の強欲かつ恐ろしいところです。
人形たちは一人ひとりに背景設定があり、絆を深める個別エピソードも用意されています。
戦場では頼れる戦力、拠点では個性豊かな仲間。このオンオフの描き分けがキャラへの愛着を加速させます。
推しの人形が決まると、編成が性能ではなく愛で歪み始めるので注意してください。

📖 ドルフロ10年後の物語。前作未プレイでも大丈夫?
結論、大丈夫です。物語は賞金稼ぎとなった指揮官の新しい旅として始まるので、独立した導入として機能します。
前作を知らなくても登場人物の関係は追えますし、専門用語も文脈で拾える範囲。
もちろん前作経験者なら、10年という歳月の重みと再会の意味が何倍にも刺さる構造になっています。
トーンはシリアス寄りのポストアポカリプスで、人形と人間の関係を軸にした重厚なSFドラマが展開します。
フルボイスのイベントシーンは映像作品のようなカメラワークで、物語目当てに遊ぶ価値も十分。
17歳以上対象の作品らしく、世界の描き方に容赦がないのも個人的には好みでした。

💰 ガチャと育成。無課金の生存可能性
ガチャは天井付きで、すり抜けの救済もある今風の設計。
戦略ゲームという性質上、キャラの強さより「編成の穴を埋める役割」が重要なので、限定を全部追わなくても戦術で補える幅が広いです。
配布石はストーリー進行と定期イベントでコンスタントに貯まります。
育成素材はスタミナ制の周回で集める形ですが、掃討機能があるので拘束時間は短め。
無課金でも高難度の入口までは十分に到達できます。
課金するなら月額系と、天井を見据えた限定ガチャへの計画的な投資が定石です。

🔰 序盤の歩き方
これから始める人向けに、最初の道筋も置いておきます。まずはメインストーリーを素直に進めること。
序盤は難易度が緩やかで、章を進めるたびに新しいシステムが1つずつ解放されていくので、最初から全部を理解する必要はありません。
チュートリアル戦闘だけは流し読みせず、カバーの仕様をしっかり体で覚えておくと後が楽です。
ガチャの石は、開始直後の配布でまとまった回数が引けます。
天井システムがあるので、欲しい限定キャラが来るまで貯めるのが基本戦略。
序盤の攻略は配布キャラと恒常キャラで十分回るため、焦って石を溶かさないことが中盤以降の快適さに直結します。
正直に言うと、気になった点
第一に、1戦の重さ。
高難度は1ステージに10分以上かかることもあり、じっくり考えるゲームなので、すきま時間の5分で回すプレイスタイルとは噛み合いません。
第二に、戦術ゲームに不慣れな人には序盤の学習コストが高め。
カバー・属性・スキル連携と覚えることが多く、チュートリアルを流し読みすると中盤で壁に当たります。
あとは端末負荷です。3Dモデルの美しさの代償として、バッテリー消費と発熱はそれなりにあります。
設定でグラフィック品質を調整できるので、長時間遊ぶ日は一段落とすのが現実的。
この3点が許容できるなら、評価4.6の体験がそのまま手に入ります。
こんな人におすすめ
- ファイアーエムブレム系のシミュレーションRPGが好きな人
- オート放置ではなく、1手1手を自分で考えて勝ちたい人
- ポストアポカリプスの退廃した世界観に惹かれる人
- 前作ドルフロを知らなくても骨太な戦略ゲームを遊びたい人
まとめ:考えて勝つ喜びを、スマホで
ドールズフロントライン2:エクシリウムは、「考えて勝つ」というシミュレーションRPGの根源的な喜びを、最高級の3Dモデルと重厚な物語で包んだ一本です。
手軽ではありません。でも、その分だけ1勝の重みがあります。
全部オートで流れていくゲームに少し飽きてきた人にこそ、カバーの裏から回り込んで敵の側面を突くあの快感を、一度味わってほしい。
基本無料で最初の数章まで無料で遊べますから、まずは序盤の戦闘でこの手触りを自分の指で確かめてみてください。
ハマったら、長い付き合いになるゲームです。