どうも、あおです。今回は「メメントモリ」を検証します。
2022年リリースの国産放置RPGで、App Store評価4.44(レビュー4.3万件)。
「迫害された魔女たちの物語」という重厚な世界観と、キャラクターごとに用意された楽曲「ラメント」で話題を呼んだタイトルです。
放置RPGといえば、増えていく数字を眺めるのが本体のジャンルですが、本作はそこへ物語と音楽という文化系の武器で殴り込んだ変わり種です。
リリースから4年目を迎えた現在地がどうなっているのか、じっくり浸かって検証してきました。あおスコアは7/10です。

どんなゲーム? 放置で進み、物語で泣かせる
ゲームの骨格はオーソドックスな放置RPGです。編成した魔女たちが自動で戦い、放置している間に経験値と素材が貯まる。
プレイヤーは戻ってきて回収し、育成して、より深い階層へ挑む。
この省エネのループに、各キャラクターの重い身の上話と、歌でつづられる感情表現が乗っています。
戦闘の操作や難所の攻略で遊ばせるのではなく、「キャラクターを深く知る時間」そのもので遊ばせる。
放置RPGに必然的に生まれる空き時間を、物語と歌で埋めてみせた設計が、本作のいちばんの発明です。

「ラメント」という飛び道具
本作の代名詞が、キャラクターごとに用意された楽曲ラメントです。
人気歌手陣が歌い上げる楽曲は、キャラクターの背負う悲しみをそのまま音楽にしたもので、品質は完全に商業音楽の水準。
推し魔女のラメントを聴くためにガチャを引く、という他のゲームにはない動機が生まれています。
イラストも水彩調の柔らかいタッチで丁寧に統一されていて、悲しみを湛えた美術と音楽の統一感は、スマホゲームというより、ひとつの作品集を眺めているかのようです。
この揺るがない美意識こそが、4.3万件のレビューを支えている土台だと思います。

放置RPGとしての完成度を検証する
システム面も検証します。放置効率、育成の分かりやすさ、オート周回の快適さと、ジャンルの基本はきちんと押さえられています。
日課は15分程度で回り、スキップ機能も充実。
ギルド的な要素や対人ランキングもありますが、参加圧は緩めで、ソロでのんびり派も居場所があります。
戦闘バランスは属性や役割の相性がしっかり出るタイプで、進行に詰まったら編成を組み替えて突破口を探す、パズル的な楽しみもちゃんと残されています。

評価4.44の中身を読む
レビュー欄を読むと、高評価は「音楽と世界観」「キャラクターの物語」「放置の気楽さ」が中心。
低評価側には「インフレの速さ」「新キャラ偏重のバランス」「ガチャの渋さ」が並びます。
世界観への愛と、運営の課金設計への注文が同居する、キャラゲー長期運営の典型的な構図です。
4年目の現在も周年施策と新規ラメントの供給はしっかり続いていて、コンテンツを生み出し続ける体力は健在と見ていいでしょう。

課金まわりを冷静に見る
課金はガチャと育成パックが中心。天井はあるものの、新キャラの実装ペースが速く、全部追うと財布への圧は強めです。
ただし放置RPGの性質上、最新キャラがいなくても進行は可能で、無課金は時間で解決する道が残されています。
推しを絞って天井を見据える、計画的な付き合い方が健全です。
なお、音楽とイラストの鑑賞が主目的なら、実はガチャを引かなくても鑑賞機能で相当な範囲を楽しめてしまうことも、公平のために書き添えておきます。
気になる点も正直に
不満点も書いておきます。まず、ゲームプレイ自体は良くも悪くも放置RPGの枠内で、操作の楽しさを求める人には退屈です。
また、インフレのペースが速く、復帰勢が浦島太郎になりやすい。
物語も重い話が続くため、明るい冒険譚を期待すると空気が合いません。
要するにこれは「物語と音楽を浴びるための器」。
そう割り切って付き合うのが、本作といちばん幸せに長続きする距離感だと思います。
序盤の指針
これから始める人への指針です。まずはメインクエストを進めて放置効率を上げること。
ガチャは初心者向けの引き直し機能で好みの魔女を確保し、育成は主力5人に集中投資が定石です。
石は天井を見据えて温存しつつ、期間限定より恒常の強キャラ確保を優先すると、長期的に腐りません。
そして何より大切なのは、迎えた魔女たちのプロフィールを読み、ラメントをちゃんと聴くことです。
効率を優先してそこを省いてしまうと、このゲームの本体をまるごと素通りすることになってしまいます。
1日の遊び方と生活への収まり
プレイ時間の観点でも見ておきます。日課は回収と育成で15分程度、イベント込みでも30分あれば十分です。
放置が資産を作るので、遊べない日があっても損失感はほぼゼロ。
物語やラメントの鑑賞は完全に自分のペースで進められるので、「夜に1話ずつ読む」連続ドラマ的な楽しみ方が収まりよく感じました。
音楽が本体のゲームなので、家事や作業のBGMとして垂れ流す使い方も成立します。
ゲームとサブスク音楽の中間のような、独特の生活への馴染み方です。
放置RPGというジャンルへの回答として
放置RPGは「遊ばない時間が報酬になる」という発明でジャンルを築きましたが、その代償として、遊んでいる時間の中身が薄くなりがちでした。
本作の回答は、その空白を物語と音楽で埋めること。数字を眺める時間が、キャラクターを知る時間に置き換わる。
この一点だけで、ジャンルの体験は大きく変わります。
放置系を「時間の無駄に感じて」やめた経験がある人ほど、この設計の意味が分かるはずです。
4年目から始める意味
「今から追いつけるのか」という不安への答えも書いておきます。
インフレの速さは確かにありますが、放置RPGは時間が味方をするジャンル。焦らなければ必ず前進します。
むしろ4年分のラメントと物語が最初から揃っている状態は、後発の特権です。
アルバムを一気聴きする感覚で、過去の名曲を遡れます。
周年キャンペーンの時期に始めると配布が手厚いので、開始タイミングを合わせるのも賢い手です。
こんな人におすすめ
- 物語と音楽に浸れるゲームを探している人
- 放置系の気楽さと世界観の深さを両立したい人
- ダークで湿度のある美術が好みの人
- 日課の軽いRPGで長く付き合いたい人
まとめ:悲しみを聴くための、静かな放置RPG
メメントモリは、放置RPGという省エネな器に、物語と音楽というずっしり重い中身を注いでみせた独創的なタイトルでした。
評価4.44という数字は、その一貫した美意識への強い支持と、課金設計への注文とを差し引いた結果だと読み取れます。
あおスコアは7/10です。
ゲームに攻略よりも「浸る時間」を求める人なら、この魔女たちの歌は一度聴いておくべきだと思います。
初回起動の前に、イヤホンの用意だけお忘れなく。