石器時代の小さな集落から始まり、文明を進めて未来都市までたどり着く。
この「時代を渡る浪漫」を看板にしたのが、Forge of Empiresで知られるドイツの老舗InnoGamesの「ヒーローズオブヒストリー」です。
2024年9月の配信で、App Storeのレビューは3,600件超、評価はおよそ4.4。
戦略的な街づくりに、各時代のヒーローを集める収集要素を掛け合わせた意欲作です。
崩壊した時間軸の謎を追いながら、自分だけの街を築き、歴史上の英雄たちで軍隊を組む。
今回は公式画像6枚と一緒に、この歴史絵巻ストラテジーの魅力と、じっくり型ゆえの注意点まで正直にレビューしていきます。

あおの結論:文明が進む快感を、スマホサイズに製本
あおスコア
7 / 10
結論から言うと、本作は「文明の発展を眺める楽しさ」をスマホの生活リズムに丁寧に落とし込んだ、腰の据わった街づくりゲームです。
時代が変わるたびに建物も景色もヒーローも一新される節目の快感は、このジャンルの老舗であるInnoGamesの面目躍如。
一方で、進行は数週間単位のじっくり型で、バトルはおまけ寄りの軽さなので、即効性の刺激を求める人には向きません。
長距離走が好きな人のためのゲームです。
🏛 石器時代から未来へ。時代を渡る街づくり
本作の主役は、なんといっても自分の街です。
資源の生産施設を建て、住居を整え、道をつなぎ、少しずつ文明を発展させていきます。
研究を進めて新しい時代に到達すると、建物のデザインが石器の小屋から古代の神殿へ、中世の城下町へと様変わりしていく。
この節目の景色の変化が、本作最大のご褒美です。
建物の配置はパズルのような楽しさがあり、限られた土地にどう収めるかを考える時間が地味に頭を使わせます。
効率を取るか、見た目の美しい街並みを取るか。この葛藤も街づくりゲームの醍醐味でしょう。

🦸 各時代のヒーローを集めて軍隊を組む
街づくりと並走するのが、ヒーローの収集と育成です。
各時代から集まる英雄たちはそれぞれ固有のアビリティとスキルを持っていて、編成の組み合わせで部隊の戦い方が変わります。
歴史好きなら、あの時代の英雄とこの時代の英雄が同じ部隊で肩を並べる絵面だけでニヤリとできるはずです。
ヒーローは物語のPvEバトルでも、他プレイヤーと競うアリーナでも活躍します。
育成資源は街の生産力から生まれるので、強い軍隊を作るにはまず良い街を作る必要がある。
この二つの要素の噛み合わせが、本作の設計の芯です。

⚔️ バトルはリアルタイムの部隊戦
戦闘は、編成した部隊を戦場に配置して戦わせるリアルタイムストラテジー式です。
ヒーローのスキル発動タイミングにだけ手動の判断が挟まり、基本は配置と編成の事前準備で勝負が決まります。
操作の忙しさはなく、戦略ゲームが苦手な人でも入りやすい軽さです。
裏を返せば、戦闘単体の駆け引きは深くありません。
あくまで街づくりの成果を確認する場と捉えるのが正しい距離感で、本格的な戦争ゲームを期待すると肩透かしになります。

🗿 古代文化の探索という寄り道
メインの街とは別に、古代の文化を調査するキャンペーンマップが用意されています。
エジプトや中国といった実在の古代文化を舞台に、現地の人々と友好関係を結びながら影響力を広げていく寄り道コンテンツで、歴史の教科書をめくるような小さな発見が楽しい。
この探索で得られる報酬が本体の街の発展にも還元されるので、寄り道が無駄にならない設計です。
メインの建設待ち時間に巡るコンテンツとして、ちょうどいい塩梅に収まっています。

⏱ 1日の付き合い方
建設や研究には現実の時間がかかるので、本作は1日に何時間も張り付くゲームではありません。
朝昼晩に数分ずつ開いて、生産物を回収し、次の建設と研究を仕込む。この習慣型のリズムが基本です。
日課の合計は15分程度で、生活の邪魔をしない設計です。
数日単位で研究が実り、数週間単位で時代が進む。
この長い時間軸を「遅い」と感じるか「じっくり育つ」と感じるかが、本作との相性を決めます。
毎日の小さな前進を楽しめる人には、長く付き合える相棒になります。

🤝 ギルドと対人の楽しみ
街が育ってきたら、フレンドやギルドの仲間と関わる遊びも視野に入ってきます。
アリーナで他のプレイヤーの部隊に挑んだり、発展度合いを競い合ったり。
ソロの街づくりが本体とはいえ、隣の街の様子が見えることが、自分の街を磨くモチベーションになってくれます。
対人要素への参加はあくまで任意で、興味がなければ完全に無視して構いません。
この距離感の緩さも、大人が気楽に続けやすいポイントです。
💰 課金の現実
基本無料で、課金は建設や研究の時間短縮、ヒーロー関連の強化が中心です。
時間をかければ無課金でも着実に進みますが、待ち時間を金で買う誘惑は常に画面の隅にあります。
この構造はジャンルの宿命なので、急がない遊び方を最初に決めてしまうのが精神衛生上おすすめです。
PvPの上位を狙うなら課金勢との差は出ますが、自分の街を育てることが本体のゲームなので、競争に興味がなければマイペースで何の問題もありません。
正直に言うと、気になった点
第一に、前述の通り進行の遅さです。特に中盤以降は建設と研究の待ち時間が長くなり、テンポの落差を感じやすくなります。
第二に、バトルと街づくりの二本柱のうち、バトル側の作りが比較的あっさりしていて、ヒーロー収集のモチベーションが人によっては続きにくいこと。
評価4.4という数字にも、この辺りの好みの分かれ方が表れている印象です。
また、アプリの容量が1.3GBを超えるため、ストレージには余裕を持たせておきましょう。
腰を据えて遊ぶゲームですので、端末環境も整えてから迎え入れるのが良いと思います。
こんな人におすすめ
- シヴィライゼーション的な「文明が進む快感」が好きな人
- 街づくりとヒーロー収集を一本でまとめて楽しみたい人
- Forge of EmpiresなどInnoGames作品に馴染みのある人
- 数週間単位でじっくり育てる腰の据わったゲームを求める人
まとめ:歴史は1日にして成らず
ヒーローズオブヒストリーは、文明発展の浪漫とヒーロー収集を丁寧に束ねた、老舗らしい完成度の高い街づくりゲームです。
派手さで殴るタイプではありませんが、毎日少しずつ進む自分だけの歴史には、放置ゲームとも周回ゲームとも違う静かな満足があります。
石器時代に置いた最初の小屋を、未来都市から振り返る日まで。あなたの歴史を、今日から始めてみませんか。